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Web 2.0 「枯れた技術の水平思考」


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サポートページ:オンラインゲームを支える技術 ―壮大なプレイ空間の舞台裏:|技術評論社

オンラインゲームを支える技術  ??壮大なプレイ空間の舞台裏 (WEB+DB PRESS plus)

オンラインゲームを支える技術  ??壮大なプレイ空間の舞台裏 (WEB+DB PRESS plus)

ゲームプログラマの人たちのTwitterを読んでいるときに拾った情報で
こんな書籍がでると。フォローしている開発者の人の中でも内容が気になるという
ことをつぶやいている人が数人いた。
私も筆者のプロフィールやインタビューを読んでいて、この人はおもしろそうだと
判断して、Amazonで購入することにした。
ゲームプログラミングの学習はある程度、自習を進めていた。
Do it yourself - book-loverの日記
ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術

ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術

もっぱらiPhoneを端末にして動くゲームのサンプルを打ち込んで動かし、打ち込んで
動かし、古典的なゲームのひな形がどういう記述で成り立っているのかということを
勉強した。サンプルのゲームをもっともっと作り込んでいって、AppStoreで流通
させるようにしたら、それで開発→販売→投資の回収というサイクルが回転する
ということになる。とはいえ。サンプルしか動かしていないし。
売り物になるようなもの開発する自信はもてないし。とかいって指をくわえてみていると、
どうやら、ゲームの中にはオンラインゲームといわれている分野があることを知る。
そもそもがMobageGreeといったサービスでゲームを開発したら売り上げが
あがるかもということではじめた。しかし、よく考えてみると、
あれは、インターネットの仕組みをつかっていて、携帯電話で遊んでいる人が
着せ替え人形や、お買い物グッズをいろいろと「買う」といったような仕掛けを
もっているところしか、利益を出していないっぽい。
それってどうやってやるのよというところで。そうだ。インターネットの仕組みに
ついても知らないと、ネットで遊べるゲームで利益を上げるということは砂上の
楼閣なのだと知る。とはいえ、オンラインゲームといわれているもので遊んだことないし。
芸者東京エンターテインメント
「ITベンチャー社長に聞く!」: 「驚かせ、楽しませ、世に問い続けたい」〜芸者東京エンターテインメント社長 田中泰生氏(前編)

入学した1995年は、Windows 95が発売されて、インターネットが盛り上がってきたところ。ちょうどパソコンのブームでした。ところが僕はというと、情報処理の授業はありましたが、授業には1回も行かずにテストの時だけ受けに行ったりして、相変わらずパソコンとは縁がなかったですね。

つうことはこの人は僕より3歳くらい年上なのかな。情報処理の授業がなつかしい。
僕もうけたけど、最後までいかなかったような気がする。途中でやめていた。今にして
思うととても後悔しています。あのとき、高校出身が同じ人がいて、その人プログラミング
一人でがんがんやってたっぽい。後の祭りだけど、あのとき、その子と組んでいれば
よかったとか、夢みたいなこと話を、まあブログだから書いちゃう。
彼、どうしているのでしょう。情報処理の時間が苦痛で仕方がなかったらしく、
(進度が遅い)結局、彼も途中で参加するのをやめたはずだ。
チャンスってのは、今にしておもうと、目に見えるところで転がっていたんだろうなって
思う。それをつかむことができる決定的要素って何でしょう?

ところが、実際ゲーム会社に入社したら、ゲーム開発って集団で小説を書くような、まるっきりの手作業でびっくりしたんですね。ゲームの素にお湯をかけるどころの話ではない(笑)。コンピュータとまともに向かい合ったのは、この時がはじめてででした。僕の転機です。
僕をスカウトしたテクモ社長には、「お前もコンピュータがわかった方がいい」と言われて、研修を受けました。3カ月間毎日居残りさせられて、「1バイトは8ビット」などの基礎から勉強しました。簡単なプログラムを書いて、PS2で3Dピンボールなどのゲームを作ったりもしました。できなくて泣きながらやっていたのですが、元々理数系は得意だったのもあり、じょじょにプログラミングの仕組みがわかってきました。

この社長、日本最強の理系学校出身で文系にきたというカラーがそのまま出ています。
ちゃんと、テクノロジーの問題にも自力で取り組めていて、かつ文章のセンス。
自分がどうやって生きてきたかを言葉にするセンスがあるような気がします。
そう、この人も、ちゃんとゲームプログラミングがわかっている人からいろいろと
教わりながら、事業というものを作っていったんだなと思う。
まあこういう人の身の上話を聞いていると、そんなに雲の上の話ではないのかなとか。
下心をもって、ゲームの勉強をしてしまうのでした。
たしか、どこかの有力進学校の算数の入試問題でテトリスでおなじみの落ちてくるブロック
4種類を使った問題が出たんですよね。
平面図系を、ある軸にそってぐるりと回転させると、どんな立体ができるのか。
そして、その立体の体積を計算しなさいみたいな。
きっと、その学校の算数の先生にもゲームプログラミングにはまったことのある人が
いるのだろうかなと思ったり。
そして、このゲームプログラミングの世界は、遊ぶ人の主人公が子供ということもあり、
いつも、「若い人」が絡みます。
そして、この「若さ」というものが、ゲームプログラミングを震源地として、
IT業界のあらゆるところで存在感を感じることがあります。
FlickrファウンダーCaterina Fake、Flickrの起源を語る | On Off and Beyond

ちなみに、Flickrは、もともとMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)だったそうです。知ってました?私は知りませんでした。はい。ゲームの中でユーザー同士がチャットする際にそこに写真をドラッグして共有できるように作ったのがFlickrで、最初はサイトも無かったとのこと。元のゲーム事業で増資できず、「あと一つだけ何かできる」という資金だけしかなくなったとき、元のゲームを続けるか、ゲームをシャットダウンしてFlickr開発にかけるかを、6人の社員で投票して選び、Flickrにフォーカスしたとのこと。

オンラインゲームというサービスの開発に興味をもったきっかけはこのエントリーだった
のではないかと思います。ゲームの痕跡もなさそうなサービスだけど、その原型をたどっていくと、「それって、オンラインゲームの一部の機能をちょこちょこと改良して、
Webで使えるようにしているだけなのでは?」というところにいきつく。
FacebookMixi,GreeといったSNSといわれているサービスも、基本はインターネットプログラミングの開発技術を使って、ネットにつながっているユーザ同士がコミュニケーションを
とれるようにしているもの。
もっといってしまえば、芸が多少細かい「掲示板」の発展系。
3Dばりばりのグラフィックの、迫力のある戦士やモンスターを自在に操り、
数多くのネトゲー廃人を生み出す「枯れた」産業があり、その一方で、最近ネットに
つなげて、サービスを利用することを知った人たちがわんさかいる「フロンティア」がある。
伝統的?なオンラインゲームのほうが、競争相手が多すぎて、しのぎにくくなったら、
じゃあ、フロンティアにいきましょうと。
だとしたら、「枯れた技術」のほうの全容を把握するようにしたら、
いま、おきているインターネットビジネスの仕掛けの一部が透けて見えるのではないかなと
思って、この本を買いました。
そういえば、Facebook の創業をした人も、もともとはゲームプログラミングから
開発の世界に興じていたみたいなことがどこかに書いてあった。きっとそうなんだろうなと
思う。
ネットワークプログラミングを駆使したアプリを小さな頃から作っていたという記述も
どこかにあった。
もう「水平思考」を発揮するタイミングはもう終わっているのかもしれない。でも
この先、なにか、仕事を進めていく上でインスピレーションになる要素があるかも
しれない。僕はそんな期待をもって、この本を読み、学ぶことにしました。
前置きが長くなりました。本書の目次はこんな感じになっています。

目次
第0章 オンラインゲームプログラミング
第1章 オンラインゲームの歴史と進化
第2章 オンラインゲームとは何か?
第3章 オンラインゲームのアーキテクチャ
第4章 「実践」C/SMMO  ゲーム開発
第5章  「実践」P2PMO ゲーム開発
第6章  オンラインゲームの補助的システム
第7章  オンラインゲーム運営を支えるインフラ
第8章  オンラインゲームの開発体制

さて、本書の中身についてどこまで書きましょうかということなのですが。
あまりここでは触れないでおこうかなと思います。
サンプルコードはあります。
しかし、本書の中で、コードの解説というものはほとんどありません。
それは、実際にサンプルを動かして、自習せよというつくりになっています。
この本の中では、どんなファイルをつくって、どのフォルダにおいてとか、
そんなところまでで、あとは、勘所だけ書いておくみたいなつくりになっています。
オンラインゲームを開発して、事業にしましょうということになったら、
プログラマーの開発能力のほかにも必要なものがたくさんあります。
お金はどうするの?
どんなドキュメントを用意したらいいの?
ゲームの運営を可能にするために、どんな機材が必要なの?
ゲーム運営の費用は、どんなものに、いくらかかるの?
どんなタイムスケジュールで開発を進めたらいいの?
こういったことが後から後から、「経営者」を追い詰めていくわけです。
具体的な金額の話なんかも書いてあって、とても参考になります。
どういう段取りで、いいたいことを書いていけばいいのかというのは
それだけでとても頭脳労働だなと思います。
今まで、かなりの数の「技術書」といわれているものに目を通してきました。
打ち込んでは、動かし。打ち込んでは、バグって落ち込みました。
その経験からいくとコードの解説がほとんどのっていないで、「考え方」「仕組み一般」
だけを、怒濤のように書いていくこのスタイルには、とても違和感があります。
しかし、やはりかってよかったと思います。
今まで読んだ本は、腕のいい「プログラマ」でした。
でも、彼らは「経営者」ではない。
もちろん、チームの棟梁になってはいるけど、やはり「会社経営」を任された人に
比べると、「いろいろな人とコミュニケーションをとる」という「能力」
はそんなに必要とされないのではないかと思う。
この本の筆者は、どうやら、「経営」にタッチしていたことがあるみたいです。
そのせいか、所々、技術用語だけでちりばめられたら、ちんぷんかんぷんになって
しまいそうなところが、絶妙な言葉で語られて、感動的に合点がいくことがあります。

以前のブログエントリーでこんな本を取り上げたことがあります。
Webサービスを立ち上げて、なんとかヒットを狙っていきましょうみたいな
人たちに、資金を提供して、リターンを一緒に分かち合うという仕事の人が
書いたテキストです。
新しく事業をやりたいという人は、どういう段取りを踏んだら、投資家に
相手にしてもらえるのかという本です。

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

2010-11-05 - book-loverの日記
あれやこれやといろいろ書きました。
折角、お金をかけて、読んだのですから、なんらかの形でアウトプットは残して
おきたいものです。
この本と、今回のオンラインゲームの立ち上げ方をセットで読むと、
「起業」の具体的な様子を机上でシミュレーションできるのではないかなと。
それだけでもまあ楽しめるわけですが。
まあ、夢みたいな話ですが。
たとえば。いま、東北って地震じゃん。
あそこの生業って「漁業」だったんでしょ。
んでもって、海がああなったから、魚とれなくて、とたんに生活基盤がゆらぐ人が
どんどん出てくるわけでしょ。
回線につながったパソコンと、プログラマだけいれば、なんとか事業ができあがる
産業って、なんか魅力的に思えるのです。
そんなわけで、本書をわくわくしながら、苦しかったですけど、読了しました。
付箋はりまくりでした。
あまりに多いので、このエントリーでの紹介はさけます。日が暮れるから。