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読書と共感

大学受験に採用された漢詩を読む。
自分が、漠然と感じていたことが見事に言葉になっているような気がして
おどろくと同時に、喜びもあったような気がする。
なんとなく。
徴兵の選考にもれて生きているようなそんな気がする。
実人生で、資格試験で失敗したり、最初の勤め先がながく続かなかったという
ことが、そういう感覚を強くしているのだと思う。

その漢詩は、
左遷された官僚が書いた作品だった。
渡り鳥である雁が、左遷先の凍えるような土地で、弱っている。
その雁は、地元の子供に捕らわれ、生きたまま市場で売りに出される。
その筆者は、同情して雁を買い取り、大空に放つ。
その雁が、苛烈な戦地になっているところへいかないように願う。
もしも、その戦地に赴いてしまったら、餌にされたり、弓矢の羽にされてしまうだろうからと。