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難系 問題の着想 その3

例題21

小さな玉が、斜めから壁にぶつかる場合の運動を扱う。
X軸に対して、どれくらい大きさの角度をなすのかという、書き方が
ちょっとわかりづらい。正確には
「X軸と、小さな玉と、設定された原点を結んだ直線がなす角度」
なのではないかと思う。


鉛直上方向には、常に重力が作用している。(等加速度運動)
水平方向には、働いている力がない。(水平等速運動)
30度の角度をなしているということを、ここで使う。
X方向の速度、Y方向の速度で、正接30度の値を取るということで
式が成り立つ。

壁に衝突する前の玉がもっている運動量(イ)
壁に衝突した後の玉がもっている運動量(ロ)
(ロ)から(イ)を差し引いた値が、加えられた力積になる。
さらに、この場合、Y方向の運動量は、(イ)(ロ)どちらにおいても
変化はない。衝突係数が問題になるのは、衝突する壁に垂直な方向の
衝突だけだから。

かなり、わかりにくい説明なのではないかと思う。
でも、なんとなく、「壁に飛んでいく球が、放物線運動の一番
高い所に来たときに、壁にぶつかってくれると、そのまま
発射された元の位置にもどってきそうだな」という直感は
働きそうな問題。で、その直感は正しいわけだけど。
はたして、それを、計算によって示すにはどうすればいいのか。

例題22


(1)小玉が発射される直前の台車の重さは、「台車+小玉」で考える
(2)台それ自体が、等加速度運動をしているので、鉛直上方に動いている
玉も、水平方向に同じだけ、遠ざかっているようにみえる。
(3)小さな玉が、発射されて、頂点で止まり、再び、地面に落下する
   時間の間、ずっと、台は等加速度運動をしている。台の移動距離が
   台それ自身の長さLを越えなければ、落下してくる小さな玉は
   再び、台車の上に着地できる。
(4)小さな玉が発射されてからの問題。
   地面の座標系からみると、小さな玉が、発射時点の台車の速さと同じ大きさ   で、かつ台車の速さの方向と反対の方向に、水平方向に運動しているように   見える。
   台車は、小さな玉が発射された時点でもっている速さに加えて、
   小玉が、上昇して、台車に落下してくる間の時間での「加速」を
   勘定にいれる必要がある。その時の加速度は設問(2)。

(5)n回衝突してからの、小さな玉の速さを、一般化して求める。
玉が、投げあげられて、落下してもどってくる時間も、一般化して求める。
(距離の公式=0(地面))を使う。
衝突する時の速さと、時間が、それぞれ一般化されて求められる。
衝突をくりかえして、ついに、その玉が衝突をやめて、台車にとどまる
までの時間を、無限等比級数の和の公式で求める。
台車の等加速度運動による距離の式に、求めた時間の値を代入して、
設問が求める式を出すことができる。
(6)最初、初速度をもって投げあげられた玉は、おしまいには速度が
   ゼロになっている。ここから、玉が当初もっていた運動エネルギー
   が、その衝突をやめたとき、どれだけ減少するのか計算できる。