テイラー展開とは、大雑把に言えば、関数を次数が無限大の「多項式」(ベキ級数という)で
表す方法です。(多項式の次数とは、それに含まれる項のxの次数の最大値ですが、ベキ級数
にはいくらでも大きな次数が含まれ、そのため項の数も無限個となります。)


テイラー展開のみを考えることにします。
sinxのx=0を中心とするテイラー展開は次の通りです。

sinx=x-\frac{x^3}{3!}+\frac{x^5}{5!}-\frac{x^7}{7!}+\frac{x^9}{9!}-\frac{x^11}{11!}+\cdots

右辺は規則的に無限に続きますいくらでも大きな次数の項が、ずっと続いているのが分かるでしょう。\sumを使って表せば

(1.1)
$ sinx=\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty } \frac{(-1)^n}{(2n+1)!}x^2n+1 $

となります。
cosxのx=0を中心とするテイラー展開は次の通りです。

cosx=1-\frac{x^2}{2!}+\frac{x^4}{4!}-\frac{x^6}{6!}+\frac{x^8}{8!}-\frac{x^10}{10!}+\cdots

これも右辺は規則的に無限に続き、ベキ級数(つまり次数が無限大の「多項式」)となっている
ことがわかります。これを\sumを使って表せば


(1.2)
$ cosx=\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty } \frac{(-1)^n}{(2n)!}x^2n $

となります。