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しばらく、梅田氏関連のエントリーになりそうです。
絶好のブログ・ネタになっています。
http://www.president.co.jp/pre/special/umeda/3806/:「上を伸ばす」ことのすすめ
君たちの時間は限られている。
その時間を、他の誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない
スティーブ・ジョブズ (アップルCEO)
Your Time is limited, so don’t waste it living someone else’s life. (Steve Jobs)
これは、2005年夏のスタンフォード大学の卒業式でジョブズが行ったスピーチの中の言葉です。
この本を書こうと思った理由のひとつは、こういう切れ味のいい、前向きな言葉が持つ力に僕がこれまでものすごく救われたからです。
Technology Orientedの人が、「文学」に転向したマニフェストであると
読みました。
Codeではなく、人に向けたMessageのほうに、引かれるようになったと・・。
「偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたがすることを愛することだ。まだ見つかってないなら探し続けろ。落ち着いちゃいけない」
うおお、落ち着いちゃいけないのか。それは大変だ。
そう、年をとると、こうやってシニカルになるのです。がんばるのもイヤに
なってしまうのです。
「明らかに世界は『よい場所』になっているよ。これまでは大金を持った大きな組織の人たちでなければできなかったことも、個人ができるんだから」
Google Enterpriseのサービスを使っていると実感が湧きます。
Google Appsのおかげで、企業のイントラネットは、企業規模に関係なく
あらゆる組織に開放されていると思います。
技術が個人をエンパワーすることを非常に肯定的にとらえているんですね。ちょっと変わったものが出てくるとすぐ警戒し、警鐘を鳴らす日本とはちょっと違うでしょう。こういう言葉をシリコンバレーではシャワーのように浴びるから、それによって人間は変わるんです。僕がアメリカに行こうと決めたとき、まったく勝算なんてなかった。留学経験もなく、なんとかアメリカの社会のなかで生き残って、日米を行ったり来たりしながら向こうに住みたい、というだけでしたから。それが2年半で会社つくるところまでいってしまった。大先輩の起業家から町のおじさんたちまで皆から、That's the way to go とか言われてね。言葉の持つ力ってすごいですよ。
どれだけ、ITが便利になっても、それをどうやって、仕事に生かせるかどうかは、
別途、現場に直面した人が考えないといけない。
私の場合は、成績アップさせないといけないのが、ITリテラシーがまだあまり
ついていない小学生ですので・・・。
保護者との連携に使えればいいかなあみたいな。宿題を真面目にやっているかどうか
チェックするとか。そんなのかな。
そう、なんだかんだといっているうちに、動いていたら、道が出来てしまうという
ことがあるのですね。梅田氏は、そういう体験を本当に共有したいと思っている
のだと思う。
ジョブスだけじゃない。シリコンバレーの大人たちは、夢に向かって歩みだそうとしている人間を鼓舞するような言葉を臆面もなく口にします。そしてみんなでワーッと盛り上がる。ある意味でものすごく単純で、そこに大人特有のシニカルさがない。
そこが、ある意味、疲れるトコロ。というとシニカルといわれる。
明治維新の幕末の志士が、東京をのっとるところに共感を覚えるのか、
それとも、大阪冬の陣で落城する豊臣方や、海舟が無血開城させて消え去った
江戸幕府に共感するのかの違いと読みます。
どれだけ、あがいても、沈み行く太陽が出てくるという運命に逆らえないという
無力感のほうが、先行する。
日本で同じようなことを言うと、若い人でもすぐに「自己啓発セミナーっぽい」って言いますよね。でも一方で、「君の人生を他の誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない」なんて言われたら、泣き出してしまう子もいるんです。僕はそんな若い人たちに何人も会ってきた。いわゆる一流大学の修士課程にいるような、優秀な人たちです。
現在の日本のまともな大学で、修士課程に在職しているということが
「優秀さ」の証明になっているのかどうかとなると、疑問符がつく。
「学力低下」の問題は、それくらい深刻になっているのではないかと、
思うことがある。実感として。
日本の理系研究者の論文のアウトプットは、どれくらい世界で評価
されているのかということと、関連するだろう。
羽生善治さんのBook Review
「文中に出てくる人々の清涼感はどこから生まれるのだろうと考えた時に自分を裏切っていない事に尽きると思いました。周囲に迷惑をかけない、信頼を得るには他者を裏切らないというのは日本では色々な所で教えてくれますが自分を裏切らないはあまり聞きません」
梅田氏のこの著書に、反響・共振するのが、羽生さんのような
「ウルトラ強者」であるところが、興味深い。
でも、やはりこの人がいうことは、深いように思う。
誤解を恐れずに言えば、僕はこの本を「上の子たち」に向けて書きました。能力があって、努力もする人たち、頭がいいだけじゃなくて、向上心を持ち続ける人たちです。
日能研でいえば、「灘特進」
希学園でいえば、「Sゼロ」
浜学園でいえば、「Vワン」
馬淵教室でいえば、「N特訓」
そんなところでしょうか。東京の有力塾はどうなのかな。
そう、こういうところの生徒さんは、ホントにパワフルだよ。
保護者の要求も厳しいし。それで、クビになったし。
そう、こういう子供達にこそ、関わりたいと思ってしまうのだよね。
それで、ありとあらゆる業者が群がります。
努力もする。向上心もある。
たしかに、これだけ優秀なのだから、もっと、優秀な人や、恵まれた環境で
勉強してパワーアップさせてほしいと思うことがある。
梅田氏だったら、それが出来るのだろう。
僕は、意欲にも能力にも溢れた「上の子たち」がもっと自分を信じて、厳しいけど可能性もいっぱいある未来に果敢に挑戦していけるように、僕なりのビジョンを見せることが自分の使命である、くらいに思って本を書いています。
受験勉強に忙しい上位クラスのみなさんが、梅田氏にたどり着くのに
何年かかるかわかりませんが。
いずれは、影響を受けるのかな。
上の子だけを伸ばして格差社会を助長するのか、という反論が必ずきます。下の子たちをどうするかが問題で、上の子たちは放っておいてもいいよ、と言わんばかりです。
下の子のほうが多いので、商売をさせていただいております。