大岡 信  詩歌の科学者の試み

連詩の愉しみ (岩波新書)

連詩の愉しみ (岩波新書)

仮説を立てる。

検証するための実験をする。

実験結果から、考察をする。

仮説が正しいかどうかの結論を出す。

パラレル

現代の詩歌の状況についての大岡先生なりの問題意識を
提出する。

その問題意識を解く解決策として、
国内・国外の壁を越えて「連詩」という実践を行う。

その試みの中で、生まれてくる作品の
評価を通じて、
日本の詩歌の本質について、考察論が展開されていく。

仮説についての大岡先生なりの、結論が出る。

〜〜〜
桜蔭という学校の入試問題で、取り上げられました。
単なる入試問題という枠組みをはるかに超えた価値のある
本だと思う。

Twitterや、はてなハイクが、言語芸術に与える
影響についての、具体的な未来像が、描かれている。

文学で、「自然科学的実験」の装いを整えることが
できるという面白いプロジェクトを見ることができました。

ただ、色々な文学作品を「読む」だけが、「文学」なのでは
ない。
そういう一人で行う作業というパラダイムを越えた何かとして、
連詩」というものが、あるという枠組みです。