集団的事業の統制について
国際空港の建設プロジェクトについて
話をうかがう。
話を伺った人も、空港の工事から仕事を受注されていた。
知っている人から、この仕事を紹介してもらい、そして受注に噛むことができたのだそうだ。
その知人から聞いた空港の建設の過程は、なかなか危なっかしいものだったそうだ。
空港というのは、見たらわかるとおり、いろいろな施設の混合されたもの。
発注をかけたのが、県なのか、国土交通省なのか、市なのかは知らないけれど、
受注する窓口は、ゼネコンという会社が受けるのだそうで。
ゼネコンは受注した空港建設という仕事を、さまざまな事業者にふりわける。
私が話を伺った人は、
空港の中の噴水のイルミネーションに関係する電気工事の部分だったとか。
こういう工事をするときは、
じゃあ、設計書はどんなものを使うのかとか。
じゃあ、噴水の電気系統の設備を、組み立てるのに使用する物品をどうやって調達するのかとか。
スケジュールはどうやって、立てていくのかとか。
こういったことを、多数の事業者が、いりまじって進行させていくなかで、常に
アレンジをしていかないといけない。
空港というのは、飛行機のようにたくさんの人間の命を預かる乗り物の管理をしているところだから、
こういった事業についても、精密にメカニカルに遂行しているのかと思ったら、
やはり、多くの関係当事者を巻き込んでいく、建設プロジェクトというのは、そうやって
整然とうまくいくものではないそうな。
ある事業者が、別の事業者に頼んだ設計書が、注文したようにかかれていなかったり。
物品の調達の段取りをお願いしたのに、指定した期日にそろえてくれない事業者が出てきたり。
関係当事者が、協調して情報の共有などを、していって、進行させないといけない仕事の部分が
残念ながら、そういうように、協調することができなくて、
あとで振り返ってみると、それぞれの事業者が、それぞれの担当工事部分を、
工事全体の統制を担当する人間の意向とかを、あまりくまないで、
好き勝手に、完成させてしまったという部分があったのだそうで。
それを、一事業者の立場で見ている人からみると、とてもあぶなかっしいものに見えたそうです。
結局、仕切ることがうまい人がいないと、そういうふうに、なるって。
学校や、幼稚園の遠足で、子供たちが、整然と電車にのることができるかどうかは、
引率の先生の指導力できまる。
引率の先生に、そういったリーダーシップがないと、おそらく、子供たちは、電車で
好き勝手、騒ぎ出して、多くの乗客の迷惑になる。
子供に、保護者がいたとしても、彼らは、自分の子供を統制することができても、
電車の中の子供全体の協調などということはできない。
保護者と子供をまとめて統制できるのは、学校の先生という人だけだと。
そういったことは、学校のような世界に限定されることなく。いろいろなところでおきるのだと。
最近、岩瀬氏の影響もあってか、チームビルディングという言葉に興味をもっている。
今回、うかがう機会のあったお話は、そういったテーマにも関連していたように思う。