ラディゲ

肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)

肉体の悪魔 (光文社古典新訳文庫)

フランス語による読書。
wikipediaより

フランスはパリの郊外、サン=モール=デ=フォッセで生まれる。幼少の頃は学業優秀でならすものの、思春期にさしかかる頃から文学にしか興味を示さなくなり、学業そっちのけで、風刺漫画家として活動していた父の蔵書を読み耽るようになる。そのときフランス文学の古典の魅力にとりつかれる。14歳の頃、『肉体の悪魔』のモデルとされる年上の女性と出会い、結果として不勉強と不登校のため学校を放校処分になる。その後、自宅で父親からギリシア語とラテン語を習いながら、徐々に詩作に手を染める。15歳の時に父親の知り合いの編集者のつてをたどって知り合った詩人のマックス・ジャコブに詩を評価され、同じ詩人のジャン・コクトーに紹介される。コクトーはラディゲの才覚を見抜き、自分の友人の芸術家や文学者仲間に紹介してまわる。数多くのコクトーの友人との交友を通して、ラディゲは創作の重心を徐々に詩作から小説に移しはじめ、自らの体験に取材した長編処女小説『肉体の悪魔』の執筆にとりかかる。

でどういう小説だったんだなということになりますが。
タイトルほど、センセーショナルな内容ではなかったような気がします。
いわゆる「絡み」といわれるところも思ったほどなかったし。
主人公とmartheという女性の間の「悲恋」「道ならざる恋」というもの。
親戚の仲介で会った女性に一一目惚れしたけど、彼女にはすでに
婚約者がいた。
それでも、あきらめ切れない主人公はとうとう。
というような話。
筆者もまだ若い。だからその若さがそのまま物語の主人公の境遇にどうしても
重なる。
というか、学生。です。主人公。だから、両親や家族とのやり取りも出てくる。
それは、「大人」と「大人」のやり取りではなくて、
完全に「子供」と「大人」
教育する立場で日頃、子供をみている立場からいくと、
あんまり学校でばっとしない少年が、「非行」に走っていくときの
親子関係がどうやって描写されていくのかということも気にかかるところ。
総じて、文学系は学校でぱっとしていない人が多いようなん気がする。
ピンチョンはその点、すこし例外かな。