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就職活動とコネクション


某書店の採用が話題になっているね。
偶然、洋書ブログの紹介にあがっていた本の翻訳をどこがやったのか
確認したら、そこだった。
昔懐かしい話題というか。
HannaArendtという「思想家」のテキストを読んでいまして。
いまにして思うと、ソ連の問題を扱っていました。
んで。
かの国の頭目がヨーロッパでどういうことをやっていたのかという
ことを小説にしたと。
そういう流れ。
それは、ここではどうでもよく。
「就職活動による内定の取り合いで、コネクションが幅をきかすことの是非」
ということですが。
どうも、「いけない」という流れみたいです。
じゃあ、それに載るのかどうかということですけど。
コウモリだといわれるが。
「世の中のあらゆる組織の就職活動が、本人の「能力」のようなかなり測定可能な
「基準」とは無縁の、コネクションで結果がきまることがいいかどうかということ
ですが。」
どうも、「そうだ」といってしまうと、なにかと問題になるだろう。
とくに、「公務員」の就職なんかそうではないでしょうか。
国から集めた税金の使い道というのは、ある程度、公務員も関わっているわけですから。
財務省のキャリア官僚になれるかどうかで、親類縁者の血筋だけが
問題になったら、たしかに気分がわるい。
その根拠がなにかといわれると、どうもはっきりしない。
もっとも、じゃあ国家1種の官僚になれるだけの教育をうけるリソースは
公平に分配されているのかということにもなります。
「コネ」に対立するものが「学歴」「能力」の原理だったとして
じゃあ、それが本当に、「公平」な採用基準になっているかどうかは
せんじつめると、よくわからないかもしれませんな。
ただ、「それなり」の社会経験を積んで、この問題をみていて思うのは。
「就職というのは、コネクションによる採用を前提にしたほうが、
世の中の、なんといいますか、経済の実態がわかるのではないかということ。」
特に、中小零細企業の世界なんてそうなんじゃないでしょうか。
コネクション採用の究極形態って、「相続」「跡取り」なんじゃないかなと。
家族経営ってありますけど。
あれって、運営している会社の構成メンバーは、「コネクション」「血は水よりも濃い」
を前提にしているわけで。
それをおかしいと思う人もいないと。
ということは。有名書店のように「ある程度、まとまったサイズで世の中に知られている」
組織への就職の問題だというこういう「コネクション」が問題になるのかと。
有名書店で、出版の実績がある人からの紹介状を要求するということが、
はたして、こういう問題へのアプローチを正当化するのか、書いていて、疑問に
思いました。
しかし、これ、掘り下げていくと、それなりにおもしろいな思う。
会社が人を取るとき、なにを、採用の正当根拠にすべきなのか。
「会社の利益の最大化」だわな。
しかし、これを考えたら、出版の実績のある人の紹介状を準備できる人って、
書店にとって、これ以上大事なことないくらい、「利益の最大化」に関連
しているよなって。
でも、本を出版する人以外の人とコネクションもっている人は、
本当に採用の価値がないのかどうかとなると。
でもな。きっと、出版社にとっては、「売れる本」を出せる人がとにかく
欲しいと。だったら、「出せる人」と連れてくることができそうな人が
欲しいのだと。
これは、すごく経済合理性がある話だな。
だとするとどうしてなんとなく、大騒ぎされないといけないのかということになる。
「出版の実績のある人の紹介状をどうしても準備できない」
「だけど、その出版社にどうしても入りたい」
で、こういう人が、書店の採用基準という「形式的な理由」によって
採用をあきらめる。
はたして、これが、どこまで「不当」なのかどうか。
誤解のないように申し添えますと。私は、
今回の事件、「紹介状を求めるコネクション採用は、そんなに悪いとは思えない」
という感覚でした。
そういう出版社に興味のある人って、おそらく、そういう分野になにかしら
いれこんでいると思うので。
今回、この出版社が実行しようとしたことで、
出版社のエントリーからどうしてもはじかれることになる人とは何者か?
これが、問題の所在を明らかにするのではないかな。
そんな気がします。
そこをイマジンしたとき、あまりおかしなことにはなっていないような気がします。
(1762文字)
中途採用と、新卒採用というエントリーのルートがあることにも微妙に関連
しているのかな。
中途採用のほうが、おそらく、大企業であれば、「通年」に近いのではないかなと
思ったり。
新卒採用は、制限がいろいろある。
履歴書を出しまくる人の立場も時期が限定されているし。
採用する側も、いろいろなプロセスをオープンにする必要が迫られているでしょう。
今回の「紹介状が要件」ということは、この二つの採用プロセスに何らかの
考察のポイントを付与することはあるかどうか。
新卒採用の堅苦しさ、形式による縛りに対して、歯止めをかけるというか。
そういえば、最近は、ネットによる就職活動が当たり前になっているから。
こういう「歯止め」「ふるい」があるかないかで、おそらく学生のエントリーの
数なども、かなり違った者になるのでしょう。
学生も、よほどのことがないかぎり、じゃあ、紹介状をもらうために「運動」「活動」
をしましょうということには、ならない。
そうすると、「紹介状の準備」が本当に、この出版社にいきたいという人だけが
エントリーをするという「効果」を実現しているといっていいのかもしれない。
そんなことも思います。
さらに、紹介状を用意できるのであれば、出版の実務というものに
ある程度、習熟しているかどうかを測定することもできますよねと。
では、紹介状を「書いてください」と要求される側は、どう受け止めているのか。
ちらりと見た限り、書店を「不適当」といきなりいうような立場は少なかったのでは
ないかと思った。
出版社とのリアルな交際がある人たちは、むしろ、こういう「奇策」のほうが
いいと思ったのかもしれない。
おそらく、書く側の人間として
「こういう人は、担当になって欲しくないな」
そんなことを経験したことが多かったのかもしれない。
採用や、職業生活をゴールとして、教育機関をみてしまって本当にいいのかどうかとか。
そういう問題とも微妙に絡んでいるような。
字数を稼ぐためということもありますけど。
はたして、一つの論点を探求するとき、その論点が一体、どういう問題とリンクしているのか。
それを検討するというだけでも、いろいろと大変なんだなと思います。
こうやって、書いているだけでも、勉強しないといけないことが色々あるなと
思いましたよ。
そう、こういう観点から、この問題をみたらどうなるのかとか。
どんな背景知識があったら、より立体的に問題を考えることができるのかとか。
と書いているうちに、自分の中にのぼった「問題意識」は一体何か?
みたいな。
そんなことに、焦点をあわせる。(2814文字)
たとえば、今回のこの問題について考えるとき、
なにか、書名のタイトルが浮かぶかなとか。
「就職活動とはなにか」みたいなタイトルがそういえば話題になっている
出版社から出ていたような、出ていなかったようなとか。
そんなことを書き連ねることもできる。
こういうタイトルも出していて、おもいっきり「就活」をめぐって
話題になるというのもおもしろい話です。
さてどうなることやら。
採用をする立場からみたほうがおもしろいのか。
紹介状を作成してもらうために、奔走しないといけない立場からみたほうが
おもしろいのかどうか。
それとも、出版社を経由して、利害関係人になっている「言論人」を主体に
して、この問題をみたほうがいいのかどうか。
そんな「視点」の問題もあるかと思います。
私は、なんとなく「採用する側」の立場が大事なのかなという気がします。
いや、「採用する側」が何に規定されて採用活動をしているのかといったら。
それは、「読者をつなぎとめておきたい」ということになるのだろう。
この出版社がどういう読者と向き合ってきたのか。
これは大事なことなのかもしれない。
今回、エントリを思いついたきっかけになった洋書はバルト三国
話題
です。その暗い歴史の話。
こういうのを、買って読む人って何者?
みたいな。
私なんかも興味もちました。はい。この本。(3363文字)

採用で求められている人って、行き着く先は「読者」と似てくるのだろうかなとか。
はたして、それでいいのかどうかというのもありますが。
そもそも、出版社と、本を書いて出す人の関係はどうなっているのか。それは
どうやって形成されるものなのかとか。
そんなことも興味あり。
出版社というのは、おもしろい存在。
本を出す。
タレント事務所とタレント。
そんなことをたとえであげる財界の人がいたな。
たしかにそういう側面があるのでしょうと。
採用試験をうける人には、タレントとのコネクションをもとめる。
では、そのタレントとのコネクションを獲得するための「競争」というのも
あるのではないですかみたいな。
もし、そういう「競争」というものがあるとして、
「その競争は公平ですか?」
みたいな。
そんな切り口はどうかな。
いや、この出版社から出ている本って、おそらく、結構かたよりがあるのではないかなと
思った者ですから。(3749文字)
はたして、この問題。
「紹介状の準備」を「エントリー」に求めるということ。
これは、「本の電子書籍化」ということと、関連をもっているのかどうかとか。
そんなことはないかな。
電子書籍は新しい市場。
「既得権」のようなものは、まだ存在しないのでしょうと。
あたらしい新規の参入も、従来の本の市場よりはあるのではないですかみたいな。
そういう空気くらいはあるのだろうなと。
この書店は従来の本の市場で一角を占めていた。
ということは、その一角に、いま起きている動きはどのようにきいてくるのか。
それは、出版社にとっていいインパクトなのか。
それとも悪いインパクトなのか。
電子書籍という技術の普及は、出版社の「採用窓口」に影響をあたえることがあるのか
どうか?
おそらく、あるのだろうなと。思っております。
それは、今回の事件とは無関係だろうとは思いますが。(4110文字)