確率変数の独立性 その1 筑波OCW
筑波大学を訪問している銭形警部がいる。
東京行き直通バスに乗り遅れる。
乗り継ぎのバスを使う必要が出てくる。
到着する時間はいつなのか?
ローカルのバスの乗車時間 X
高速バスの乗車時間 Y
それぞれに事情が異なる。
結合確率分布関数というテーマになります。
X = 0のケースがわかればよい。Yがどうであってもいいという確率は
以下のように計算します。
Y=2である確率であればよい。Xはどうでもよいという場合は
以上は離散型
次は連続型を扱います。continuous
確率密度関数はこんなやつだったの覚えてますか?
ここれ順序交換のテクニックが利用されている。
外側にdxをもってくることで下記のように微分の実行が可能になり、
∮が外れてくれる。
前回学習した定理を再度掲載。
これを用います。というか応用。
大学から筑波センター 筑波センターから東京
銭形警部の移動の事例 今回の授業の最初に登場したケースです。
その前に、期待値操作の線形性について
内側の∮はX
外側の∮はY
定数のaとbは外に出せる。
Hがでる回数Xの期待値 np
いい道具はちょっと勉強するとわりと簡単に手に入る。
現実のケースで確率の計算をしようとすると、対象になるXやYは
独立ではない場合のほうが多い。
もし、独立であると仮定すると、整然とした論理体型が出来るということを
ここでは俯瞰する。
斜線をひいたエリアの面積計算をするために
余計な長方形を差し引いていくという考え方を用いる。
XとYは独立だから、2変数関数のように記述されていたら、
単独の変数をとる2つの関数の積に書き換えることができる。
X Yどちらで積分を実行しているのかに常に注目。
積分計算の対象になっていない文字は「定数」扱いでよい。
だから、外に出せるということ。
それと、求められた期待値は「単なる定数」であるということも
式変形でよく用いられます。
システムの信頼性の話
3つの装置がすべて正常でないと、可動できないシステム(直列系)を
想定しています。1つでも故障するとストップさせないといけない。
ベルヌーイ型の確率分布をとる事例で
どうやって期待値計算をしたかを復習しておきましょう。
直列系のシステムに対して、3つの装置の内、1台だけ
生存していれば、システムとして可動できるというものも
ある。3台、すべて故障したときだけ、システムがダウンする。
こういったシステムを並列系という。
それでは、この並列系のシステムが無事に可動しつづける期待値を
計算していきましょう。それが下記板書。
並列系だと、1台ごとの正常に動く確率が0.6であっても
ダウンしない期待値は0.9を超えてしまいます。
並列系のシステム構想は、第2次大戦が終わってから出てきた。
技術レベルが低い状態で作った装置の1から3を、この手法で
組み込み、1台1台が心もとなくても、全体として高い信頼性を実現した。
2006年8月14日の日本標準時午前7時38分頃に、旧江戸川を航行中のクレーン船がアームを江東線78、79号鉄塔間の送電架空線(275kV江東線1、2号)に接触させ、これを切断し[1]、葛南、世田谷、荏田の3か所の変電所が停電。系統切替により午前7時46分に荏田変電所が復旧したが、午前7時58分には系統から孤立していた品川火力発電所が自動停止(朝の需要の伸びに伴い供給力とのバランスが崩壊したため)、江東、城南変電所が停電した。これにより東京都心部で97.4万軒、神奈川県横浜市北部・川崎市西部で22万軒、千葉県浦安市、市川市の一部で19.7万軒、合計約139.1万軒で停電が発生した[1]。wikipediaより
東京ディズニーリゾートでは開園を約50分遅らせ、アトラクションを一時中止した。
メインの送電線とともに、バックアップ用の送電線も切断されるという事故だった。
再び、バスをのりつぐ銭形警部のケースに戻ります。
彼は乗りつぐルートを用いることで
どれくらいの所要時間をもって東京にたどり着くのか。
この期待値計算をするために、所要時間の確率分布を知りたい。
Yをちょっと動かして、Xについて計算
Yをちょっと動かして、Xについて計算
ということを繰り返していけば
あらゆXYの組み合わせでa時間にたどり着く確率や期待値が計算できる。
下記において必要なイメージ
XとYをいれるとある値Zがきまるような関数。
下の座標平面において、このブログを読んでいるあなたに向かって
Z軸がのびている。
さまざまなZの値によって「曲面」の一部、きりとられたものが出来上がる。
「鳥取砂丘」? そしてこの曲面がなす体積を計算するということをしている。
食パンをイメージしましょう。
その食パンは薄くスライスされている。
そのスライスされた1枚1枚のパンの体積がわかれば、
食パン全体の体積が計算できる。
キーワード 三角領域における2重積分
分布関数があるんだったら、密度関数もあるんでしょう。
convolution 合成積
分布の再生性というトピック。
確率分布の族における再生性(さいせいせい、reproductive property)とは、同じ分布族に含まれる確率分布を持つ2つの独立な確率変数に対して、その和の確率分布もまた同じ族に含まれる性質のことを言う。