「最短で結果が出る「超」勉強法」について
- 作者: 荘司雅彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/06/26
- メディア: 単行本
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中学受験偏差値72を取る効率的勉強法 - livedoor Blog(ブログ)
実際にお会いしたことはないけれど、「現実」に接点を持たせていただいている人の
本についてブログで書くのは今回が初めてです。
私が、試験勉強というもので思いっきり挫折した「司法試験」に合格され、
弁護士としても、勉強法の研究家としても活躍されています。
1年に1度の試験で、5回チャレンジして不合格になりました。
今まで、一番の挫折だったな。いまは、大学合格の経歴でなんとか生活を
立てさせてもらっています。
どうやったら、試験で高得点が出せるのかということは、今の僕にとってはそのまま
仕事になっております。
私も、「教職」になるので、試験でのアウトプットを最大限にするにはどうすれば
いいのかということに関しては、いろいろと、情報収集して、実際に試しています。
でも、この先生のテキストを拝読しておりますと、ここまでのありとあらゆる、
どん欲なまでの研究とはほど遠かったなと思います。
- 作者: 荘司雅彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/08/08
- メディア: 単行本
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お仕事を、休まれた状態で、娘さんの受験勉強をつきっきりで指導されたときの
体験が克明に書かれていて、とても感動した記憶があります。
実際に、お子さんの学習をみる保護者のかたにあっていて、長い説明をこちらが
するより、この本を読んでくださいと、いったことも一度や二度ではなかったと思います。
今回、拝読したこの本では、先生の必死の努力で見事第一志望合格を果たされたお嬢様が
その後、どうなったかということも、しばしば登場していて、
「中学受験Bible 」の続編としても、とても楽しませていただきました。
荘司 雅彦先生
1958年 三重県生まれ。
81年 東京大学法学部卒業 日本長期信用銀行入行
85年 野村証券投資信託入社
86年9月末退社 翌10月、 ゼロから司法試験の勉強を
始める。独自の勉強法を公安して、88年 当時としては最速のペースで司法試験合格。
91年 弁護士登録
以来、民事、商事、家事、刑事、倒産処理など、「平均的弁護士の約10倍の
ペース」で事件を取り扱う傍ら、複数の行政委員会の委員などを歴任してきた。
2010-11-05 - book-loverの日記
偶然かもしれないですけど、「公認会計士」として、「ベンチャー キャピタリスト」としての
活躍をされている人の書評をあげたばかりでした。
先生も、ばりばり 金融系のキャリアの人です。
そういえば、私のなくなった祖父も銀行つとめ一本でした。
支店長になってから、経費削減に取り組むということで、行内で無駄な電気を使っていないかどうか、
まめに、確認をして、消灯活動とかしていたとか。
建設会社に出向ということで、自分とはカルチャーも何もかも共通点のない「現場」の
雰囲気に圧倒されながら、「どんぶり勘定」の世界にわけいったとか。そんな話を
きいたことがあります。
うちの祖父のことで覚えているのは、とにもかくにも「緻密」だったこと。
「まめ」だったこと。そういう人が「受験勉強」にまじめに取り組みますということに
なりましたら、それはもう感動的に、「緻密」「堅実」なものになります。
本書 217ページ
「勉強」という行為は「理解」「定着」「試行錯誤」などの頭脳労働を指します。
私が、フォローしている吉永賢一という家庭教師の先生は
「わかる」「覚える」「なれる」
という言葉を使います。
「わかる」→不審をはらす
「覚える」→白紙復元ができること
「慣れる」→無意識でもできるようになること
この3つのステップをサイクルにして、確実にやることで試験のスコアはあがっていくよ
ということです。
「慣れる」という言葉と、「試行錯誤」という言葉、どちらが、ふさわしいかは
考えどころです。
なんとなく、「試行錯誤」のほうが、現実というか、「実態」をよく言い表しているなと
思います。
「試行錯誤」の「目的」になるさきに、「慣れる」ということがあるのかなと。
受験勉強のスキルについて 〜司法試験で失敗した経験から〜 - book-loverの日記
本書 139ページ
わたしは高校生のころ、暗記事項を単語カードに書き込んでいました。そして、覚えられたものは机の左に、覚えられなかったものは右においていきすべてのカードを左におくことができるようになるまで、暗記の確認作業を繰り返しました。その後、カードをシャッフルして、順序をかえて同じ作業を行い、またすべてのカードを左におくことができるようになるまで繰り返しました。そっれでも、どうしても右にばかりいくカードが、必ず住まいは出てきます。そこで、その「難物カード」だけを試験直前に集中的にみられるよう、別のリングでくくっておきました。ここまでやれば、順序がかわろうと、英訳であろうと、和訳であろうと、その時点ではほぼ完璧に暗記できます。
できるだけ、本書からの引用はページ数にそってしたほうがロジカルに書けるのかなとも
思うのですが、ここだけはどうしても、気になったというか、「試験勉強」というものの
本質を的確に、ケースで表現されていると思うので、掲載させていただきます。
私は、会社をやめて、司法試験に取り組んでいた時ですら、ここまで、誠実に試験勉強はしていなかったな
と思います。
「資格試験」というのは、「スペック」を超えているかどうかの検定なので、
徹底的に、「覚える」→「白紙復元」を徹底することが重要になります。
私は、これをわかっていなかった。
本書のどこかで、大学の先生が、「ある事項についての事柄が書かれている文献の引き出し」を
知っていればいいということが書かれていて、
研究者はこれで、いいけど、実務家はこれではやっていけないというとても的確な
ご指摘もあります。
私は、「試験勉強」「受験」に手を出す際に、このボーダーについての問題意識が欠落していました。
吉永先生は、記憶に関するセミナーで、「記憶」と「調査」の違いということをいわれていました。
「受験」「試験」で大切なのは、「コースワーク」を完璧にこなすこと。
そのために、かっちりした学習計画を立てて、勉強すること。
これが大事だということを、仕事の中で、いろいろな生徒さんをみて、わかったような気がします。
ただ、あらゆる手を打っているのに、うまく成績がのびてくれない生徒さんもいるのですが・・・。
それが「算数」と「数学」なのですが。
本書 27ページ
「問題を解いている時や、模試の復習をしているときに、基本書の該当箇所に戻る」という読み方です。要するに、問題や試験と基本書を、まめ に照らし合わせることによって、密接にリンクさせ、理解や記憶を深めようというわけです。
本書 41ページ
「聴覚のみによる情報のインプットは、視覚を伴う情報インプットよりも
頭脳を活性化させあて、はるかに効率的だ。」
脳科学者 板倉 徹教授 (和歌山県立大学 医科大学脳神経外科)
本書 52ページ
つまり、勉強仲間を貿易の相手と考えるのです。すると、協力することに
よって、お互いの得意分野と不得意分野を補い合い、また、持っている教材を融通しあうことなどによって、1人きりで勉強している場合よりも、必ず効率があがります。
そう、勉強も、何を目的にするかで、やり方は違ってくるのです。
私は、この箇所を読んでいて、「コースワーク」と「発見・研究」というものの相違について
考えていました。
「コースワーク」というのは学校や研修期間で、「課程」としてインプットするものです。
「試験」で「及第点」をとると、「単位」を「取得」することができる。
「発見・研究」という「勉強」は「コースワーク」で習得したスキルを組み合わせたり、
自分がもっていないスキルをもっている人との共同作業によって、例えば、まだ発見されていなかった
脳や意識に性質についての発見などを、「先駆けて」やることができるかどうかを、試されるというもの。
この二つの「学習」「アウトプットの出し方」のバランスというか、あり方の違いというものを
考えさせる問題が、京都大学の英語の長文読解問題として、出題されていました。
その長文読解のテキストの文脈は、まず「問題意識」「探究心」というものがあり、
その「意識」にそって、その場、その場で必要な「コースワーク」的な知識を習得するのが
「理想」みたいな文脈だったと思います。
先生が、この本で登場させた法学部の先生の発想とまったく同じだと思います。
実務や、ビジネスの論理と、「アカデミック」の論理は、目的や、あり方が違う。
棲み分けのようなものが必要なんだなということだと思います。
本書 57ページ
中でも、東大の図書館に毎日通ってくる勉強仲間たちとは、昼食時に
Q&A をやったり、有益な情報を交換し合ったりして、真剣に
助け合いました。その結果、吸う年後には、図書館の勉強仲間全員が受験生活から解放されるという、うれしい結果になりました。
私も、先生が通っていた図書館とおそらく同じ図書館に通っていたので、どんな風景だったのかは
なんとなくわかります。
私が学生として、こちらで試験勉強をしていたときも、「司法試験」の「勉強会」はありました。
こころなしか、そういうコミュニティに所属している受験生のほうが、合格率はやはり
高かったのかなと思います。
何事もコミュニケーションが大事ということなのかな。
試験勉強は、孤独な作業になりがちだから。
それで、続かなくなるということがあります。私が司法試験の勉強をしていたころの末期は
まさにそんな感じでした。
あの頃は、試験勉強に「方法あり」という意識そのものが欠落していたな。
だから、あれだけ、さんざんなめにあったのだろうと思います。
というよりも、あの時点で、「試験勉強」が、性格的に、苦手だということを自覚しておく
べきだった。
本書 75ページ
年齢とともに脳細胞は進呈雲の、学習によって、何歳になっても、
脳細胞をつなぐ神経細胞であるニューロンの数が増え、年齢に
かかわらず、記憶力が向上する。
30代を迎えると、こういう記述には、勇気をもらいます。
これからも、なんとか学習していこうという勇気が。
というか、選択の余地がなく、インプットしないといけないことがいくらでも
あるので。
本書 86ページ
娘は幸い、その志望校に合格しました。そして、数学研究会というサークルに入学しました。この数学研究会というのは、娘によると、数学の問題を解いたり作ったりするのではなく、パソコンでアニメを制作したり
するそうです。
「Web 進化論」梅田氏がたしか、慶応中学の数学研究会だったな。
大学に導入されていたコンピュータに、プログラムを打ち込むのが、趣味になっていたと。
そんなことが、本に書いてありました。
まさか、女の子で、そういう研究会を構成しているところがあったとは、びっくりです。
先生、さすが「勉強法の大家」なんと、お嬢様の「英検5級」取得にも一役買われたそうです。
本書 240ページ
私と同業の弁護士も、同じように「肩書きだけで安泰」ではなくなっています。かつて私が旧長銀に在職していた頃、調査部の報告書に、「弁護士の中で、生活保護を受けてくらしている人の数は相当の割合にのぼる」というくだりがあったのを強烈に覚えています。まだ司法試験の合格者が500人程度と少なく、時代もバブルにむかおうという時期だたので、私はすくなからずショックを受けてしまいました。
現在では、借金にあえいで懲戒処分をうける弁護士が激増しているようです(実際、弁護士の懲戒権数は、根年うなぎのぼりに増加しています)。
私も、最近周辺の弁護士の人に話を聞きましたところ、かなりえらいことになっているみたいです。
でも、先生のこの記述には、びっくり。
まさか、合格者500人時代にも、すでに「ドロップアウト」になってしまった人は
いたのかと。
ほんと、「資格」だけでは「食えない」わけでございます。
はあ、厳しい世の中。
まあ、今の僕の仕事だと、「資格」に相当するのは、とにもかくにも「数学と物理の力」
になるのかな。
心して、勉強せねば。
「受験」なんだから。なんとか、「わかる」「おぼえる」「なれる」でのりきりまっしょい。