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- 作者: ファインマン,坪井忠二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1986/01/08
- メディア: 単行本
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ボロボロになりながら、読了しました。
読了後の感想は、強烈すぎて、このエントリでは書きません。
次回書きます。
第1巻 力学
第2巻 光 熱 波動
第3巻 電磁気学
第4巻 電磁波 物性
第5巻 量子力学
この構成をみていて、思い出したのは、私が大学で
勉強した、民法の教科書です。
内田 貴 教授
第1巻 総則・物権
第2巻 契約各論・債権
第3巻 債権総則・担保物権
第4巻 親族・相続法
たしか、こうだったような気がする。
初学者から、いたしますと、一巻から4巻にいたるまで、
順をおって、未知の事項が、きちんきちんと説明されるのが、
のぞましい形。
つまり、第1巻を読んでいるときに、第3巻にはじめて登場してくる
抵当権の規定なんてのが、登場されると、面食らって、教科書を投げたく
なるわけです。
内田教授の、テキストは、そこんところの、不真面目なわがまま学生の
言い分もかなり心得て、つくられていた気がします。
しかし、もともとは、民法のテキスト全体を、4巻のテキストで、
記述・解説するという性格上、カリキュラム的良心と、「そこんところ、イットカナイト」
という、研究者魂の相克は、やはりあるわけです。
ということで、第一巻のテキストは、総則・物権というテキストが、
他の民法の条文の解釈・適用に、あっちゃこっちゃ出てくる都合上、
「第一巻の中に、第2巻、第3巻、第4巻で学習する内容がたくさん登場する。」
という運命をたどります。
そういったところが、スラスラと理解できるようになるには、
とにもかくにも、ガマンをして、第1巻から第4巻を、通読して、
もう一度、第一巻にもどってくるということをしたほうが、多分、理解に
資するということがあります。
さて、ファインマン物理学の第一巻の話にもどります。
どうやら、この第一巻というテキストは、この民法学の構造がそのまま
あてはまりそうな気がします。
物理学が、何のためにあるのかといったら、
「人間が、より快適に生きていくために、自然の力を利用する手段を開発する」
という、目的に奉仕するためなのではないかと思いました。
そう、物理学において、「力」という文言は、その存在理由に直結する
言葉だと思うのです。
となると、物理学における色々な専門分野も、なんだかんだいって、
自然の「力」の全貌を明らかにすることが目的で、存在していることになる。
そうすると、ファインマン教授のようなウルトラ物理学教授になると、
「力について、論ずる」
ということが、
「物理学の全分野のカンドコロを横断的に、論じる」
ということに、どうしてもなってしまいます。
ということで、「力学」というタイトルが、ついていますが、
本書に挑もうとすると、
第2巻から第5巻に登場する内容も、ある程度は、把握しておかないと、
ファインマンさんの鬼ダッシュについていけないということになります。
実際に、そうでした。
ファインマン物理学と戦うために、今後、行う準備
三角関数についての正確な理解
指数・対数についての正確な理解
微分・積分がある程度、わかるようになろう(微分法的式の使い方マスター)
複素数についての理解を深めましょう。
ベクトル 線形代数についての理解。
どうやら、「物理数学」という分野にまで、足をつっこまないと、死ぬかも・・。