[rakuten:book:12080517:detail]

パソコンの買い替えを記念して、見ました。

とても面白い映画だと思う。

あらすじ

スコットランドで医師資格の取得をした青年ニコラスは、このまま自分の祖国の土地で
医師として生きていく人生に疑問をいだく。
レールにのった人生がいやだったニコラスは、回転させた地球儀に自分の身をゆだね、
内戦が継続して、十分な医療体制も整っていないウガンダという国に、飛び込んでいく。
彼は、最初、そこで負傷者や、患者の治療に全力を注ぐ、白人医師夫婦と一緒に
働く。
ニコラスは、仕事の最中、偶然、ウガンダの大統領になったアミンの
治療にかかわることになった。
アミンに、気に入られたニコラスは、そのまま彼の主治医として働く
ことになってしまう。
ニコラスは、アミンの健康の主治医としてだけでなく、
ウガンダ建国のスタッフとして、発展途上国の政治体制の構築に
関係していく。
アミンのおひざもとの、ととのった施設のある病院で、充実した日々を
送っていたかに思えたが、アミンとニコラスの関係が良好である時間は
長くは続かなかった。
アミンのような独裁政権の維持発展に必要不可欠な、粛清、猜疑、暗殺が
ニコラスの周辺にも頻発するようになり、
ニコラスは、自分の生命にも危険を感じるようになる。
しかも、ひょんなことから、ニコラスは、アミンの側室であるケイという
女性と関係をもつようになり、妊娠までさせてしまう事態に至る。
こと、ここにいたって、ニコラスは、
自らの人生の選択を後悔するようになる。そんな彼に待ち受けた運命は
いったい、いかなるものであったのか。


もう、かれこれ、家庭教師の仕事をして4年になる。
気がついたら、この生徒と何回、出会いを重ねたんだっけと思う
ことがある。
保護者の人ともたくさんの話をした。
残念な結末になることもあった。
年月が経過していくなかで、いろいろなものが
降り積もってきたと思う。

降り積もってきたとき、それが自分のことを古ぼけさせる
ホコリに思えてしまうことがある。
自分のことを、汚さらしいもの見えさせてしまうと、
思ってしまうことがある。

そうすると、ふと、別の世界を見てみたくなることがある。

自分が生きる場所として選んだ場所が、生きるに値する場所だと
思っていれば、なおさら、そのホコリがきになったときに、
ショックも大きい。
そのショックにおののいて、新しい場所にRolling Stoneをやるのも
ひとつの選択だろうと思う。

ホコリをかぶってしまった自分のことを全面的に受け入れるということも
ひとつの選択だと思う。
私も含めて、多くの人は、後者の道を選んでいるのではないかなとか。
そんなことを思ったりする。
自分の行きたいように生きればいいんだと、いうことを信じることが
できるかどうかといった、テーマにも関係すると思う。

政治的な側面でいえば、
発展途上国の政治プロセスというものは、とても興味ふかい。
欧米先進国が、建前によって、なんとか覆い隠そうとしている「本音」というか、
「実態」のようなものが、そのまま建前として通じてしまっているような
部分がある。
ある意味、多数決による決定で、政治的決定を行って、国の統治を行うということが、
どういうことなのかということが、
アミンのような政治家が、ウガンダを支配するプロセスの中で、
明白になる。
軍服をきたアミンが、大統領になる。
「私は、あなたがたと同じ人間である。」といっている人間が、国の一番の豪邸に住み、
家族は、もっとも完備された医療施設にいつでも入ることができる。

アフリカの独立国家の代表があつまる会議に使用される建物は、
欧米のゼネコンの利権として、徹底的に政治家に食い物にされる。

「政治とは何か」という命題に対して、
とにかく、「現実」を冷静に、客観的に知ることが大事であるという規範と、
「現実」の中の何を変えたいのかを決定する理想が必要であるという規範が、
強烈な対決を引き起こしているように思う。