2回目の読了。

ヴァインランド (トマス・ピンチョン全小説)

ヴァインランド (トマス・ピンチョン全小説)

最後にね。Block Vondというキャラクターが死亡するらしいのだけど。
どこで死亡したのか、読み取れなかった。

最後の場面が意味不明ということが多い。
今回の作品では、犬のDesmondというのが登場しているのはわかったけど。
BleedingEdgeでも似たような感じになった。

終わりになるに従って、一文が長くなって、何がなんだかわからなくなる。

そういうわけで、引用している作品の紹介や、考察でいままで埋めてきたのだけど。
後半の2割の部分は、その引用の構成すら、なにが面白いのかよくわからないことが多い。

どうも、LALakerというプロバスケットチームを登場させて、本物の選手を
ハリウッドの俳優が成り代わって、ゲームをしているシーンとか。そんなのがあったかな。

YouTubeが勢いをもってきたけど。
今回の物語の軸は、Tube。
そんなもんだから、アメリカ国内で、定番の人気を誇っていたと思われる番組や、
60年代、70年代に流行した音楽がちりばめられていることは理解できた。
でも、それだけなのかと、いわれると。
答えに窮する。

あとで、じわじわと、小説の良さが伝わってくるということがあるのだろうか。
気になったのは、
50年の作家生活で、発表する作品が少ないという人がピンチョンだけど。
ヴァインランドというこの作品に関しては、執筆期間が他の作品に比べて
長い。
だから、かなり作り込んできているのかなという推測はあるのですが。

wikiの情報も少しは参考にしました。
作品中の登場人物や、架空の組織団体についての説明が
アルファベットで並んでいるカタログなのが入手できます。
ないよりは、助かるという代物でしたが、
たとえば、「Flash」って誰さ?
みたいに、調べてみると、なかったりする。
Sid & Erneyって誰とか。

この筆者が書いたものに関して、なにか「貢献」しようとするなら、
こういった人物・事項の「図鑑」をまとめるのが最適なのかもしれない。
よく、本屋さんで、人気のある小説や漫画の「解説本」をその分野の「研究会」名義で
販売しているのを見かけます。
ああいったものが、ピンチョン作品にも必要なのかなと。
作中、Otisという名前が出てきた。
Ziggy , Otisといったかな。
MaxineというBleedingEdgeという作品の主人公の子供がそんな名前だった。
なにかしら、ヴァインランドを暗示させていたのかもしれない。
ヴァインランドの最後のほうに、ロシア人がでてくるというところもBleedingEdgeに
近い。執筆の順番でいくと、ヴァインランドがまずあって、BleedingEdgeがそれに
習ったのかなと。