光電効果のかなり典型的な問題。
(a) (1)光電効果
  (2)電荷と電圧の積
  (3)入射させる光の振動数が一定値を超えないと、光電効果
     起きないということがポイント。限界振動数
  (4)入射した光がもっているエネルギーが、限界振動数とプランク定数の積で
     を超えていれば、光電効果が起きることを数式にする。
  (5)この問題でいえば、光が入射される金属板Kの材質によって
     ことなってくる数値です。→仕事関数
  (6)限界振動数とプランク定数の積
  (7)波長と振動数の積は「速さ=光速」になります。この式を利用する。
  (8)金属板から、電極Pにむかって、電子がピュンピュンと飛んでいく
     ので、それは「電流」となる。
  (9)強さ
  (10)光がもっている振動数のみによって、光電効果の有無はきまる。
(b) 光電効果が起きるときの電圧の数値に変化があるかどうか。
  光電効果が起きたときの、電流の値に変化があるかどうか。
  光の強さを2倍にする。 光電効果がおきる電圧はかわらない。 
  入射する光子が倍になるので、飛び出す電子の数も倍。電流は倍になる。
  光の振動数を2倍にする。光電効果が起きるときの電圧が変化。
  電極Pに逆らう時の抵抗が増えるので、電流は弱くなる。

(c)(4)で求めた式を、振動数をx軸、運動エネルギーをy軸にとり、
   直線の式を描けばよい。
(d) (1)波長のわかっている光がもつエネルギーは計算できる。
   (2)前問で、1個あたりの光子のエネルギーが求まった。
      入射光全部の光のエネルギーが与えられているので、後は割り算に
      なる。

 前問で、光電子の数はわかっているので、あとは、それに電荷をかけてやれば、
 単位時間あたりに流れる電荷の量がわかり、それが電流になる。

続いて、コンプトン効果という現象を扱う問題です。



小問(1) 光子エネルギー プランク定数と振動数
      光子エネルギー 運動量と光速の積
  (2) 横方向、縦方向で運動量保存則を適用する。電子に当たって、散乱する
      光子と、光子を当てられて、はじき飛ばされる電子の運動量を
      ベクトル分解するのがポイント。
      さらに、
      入射光子のもつエネルギーは、散乱する光子のエネルギーと反跳電子の運動エネルギーとして
      保存されていることを、利用して、式を立てる。
  (3) ここから、コンプトン効果による波長の長さの差を出す式の導出は
      典型なので、省略。(動画を参照してください。)
  (4) 入射光子のエネルギーから、散乱する光子のエネルギーを差し引くと、
      エネルギー保存則より、散乱する電子の運動エネルギーが出る式が
      出来上がる。その式に、(3)で求めた式を代入すると、最大最小を
      出すことができる角度の関数が出来上がる。

  (5)イメージだけど、入射光子で、はじき飛ばさないといけないビリヤードの玉が
     重くて、大きいものだったら、気合いいれて、光子発射する必要あるでしょ。
     だったら、X線の強度(電子を金属に当てたら、発生する電磁波)を
     強力にする必要ありみたいな。核力でがっちり結びついている原子核
     はじこうとすると、グラフのようなとんがりができるのでは?

  (6)複数の波が、お互いを強め合う条件って「波動」でがっつりやった
     ところです。その条件式をこの場合にも使う。
     その電子が出す波の波長は、プランク定数を、運動量で割ることで
     出すことが出来る。
     波が干渉を起こす時の条件式と、この電子の波長を出す計算式を
     組み合わせて、解答にふさわしいものを作り上げる。