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- 作者: 山本義隆
- 出版社/メーカー: 駿台文庫
- 発売日: 2004/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この単元からダイレクトに大学の入試問題が出題されるという
ことは、東大と京大にかぎっていうとあまりない。
だから、細かくやり込むと費用対効果でどうかなというところ。
光子 電子 陽子などなど。
目に見えない小さな「粒子」の運動を計算していく。
「玉」と「玉」が動いたり、ぶつかったりするところでは
「力学の計算手法」が適用される。
「電子」「陽子」が登場して、計算が進む以上は
「電磁気学」で学習する計算の手法が必要になる。
光子の性質を研究しようとしたら、三角関数で表現してきた
「波動」の計算に習熟している必要がある。
今までに、学習してきた主要分野の計算手続を総動員して
「微視的世界」でおきている現象の考察が可能になるということの
見事な説明がなされている。
山本物理のこの章はあまりにも濃密な内容を、あまりにも限定
された紙数で扱っているので、
この学習参考書で勉強をすすめるための補助教材になりそうな
動画をリストアップしてみました。
すべて、「英語」です。
物理計算というものが、国境をこえた「グローバル」なスキルなのだという
がわかります。
シンガポール、インド、アメリカ、イギリス。
英米系が中心ですが。
大変だったけど、ここの部分が読み応えはあるのではないかなと。
目次
7-1 光子仮説と光電効果(Photoelectric effect)
実験結果から、その結果にあった数値がでるように数式を
作り上げていくというプロセスを体験するために、光電効果を
ビジュアルに理解出来そうな動画。
7-2 光子の運動量 (the Momentum of a Photon)
山本物理で、説明されるより、光子の運動量の公式がわかりやすく
導出されている。
7-3 コンプトン効果とドップラー効果
光電効果、コンプトン効果の有様を模型アニメーションを使って
わかりやすく表現している。
コンプトン効果によって、電子に入射された光の波長がどれくらい
変化するのかを計算する式の導出については、下記の動画。
途中で途切れているけど、ほぼゴールまでいっていて、
かつ、理解がしやすいと思う。3部構成
7-4 原子の古典模型とその難点
トムソンとラザフォードが出てくるところ。
化学系の動画が面白い。
実験→原子のモデルの作成→つくったモデルから予想される帰結が実験で
確かめられるか試す。→その実証に失敗したら、きちんと実験結果と
整合するように、モデルを作り替えていく。
素朴だけど、わかりやすく情熱的にラザフォードの実験が説明される。
7-5 ボーア理論と原子構造
wikipedia:Bohr model
wikipedia:Niels Bohr
7-6 ド・ブロイの物質波理論と量子条件
7-7 導体 絶縁体 半導体
4部構成で、半導体の入門になっている動画をあげておきます。
7-8 エネルギーの一形態としての質量
7-9 原子核について
一番、中身が詰まっていたかもしれない。
3.11に一番、関係のあるところといえるかも。
「質量欠損」の計算を、かなり具体的に指導している動画。
これも4部構成。「エネルギーの一形態としての質量」の応用問題。
不安定な原子核の崩壊の型についての動画。
半減期についての授業。半減期の仕組みを応用できるかどうかを
試す計算問題の解説も付属している。
核融合 核分裂の反応についての動画