難系 例題17

摩擦のない床に、摩擦のないなめらかな板をのせる。
人が、左端から、右端に向かって、一定の速度で移動する。
左端に人が立ちんぼになっている状態で、
人の重さと、板の重さで、どこに重心が出来るのかを算出する。
さらに、左端にいた人が右端に向かって、一定の速度で移動することで、
人が板を「後ろに蹴る」という行為がおこる。板は左にむかって
「滑る」というイメージ。
この時、人が移動する速度は、「旅人算におけるすれ違いのパターン」
で、ある一点で「静止」している座標系からみると、
人が移動する速度=人が右に歩く速度 + 板が左に「蹴られる」速度
外力は加わっていないので、この状態で、「運動量保存則」の計算式が
適用される。「板が左に蹴られるスピード」を算出できる。
人は右に向かって移動している。
板は、左にすべっていく。
人が、右に100メートル歩いても、
板が、左に20メートルすべっていたら、
人は、トータルでは、出発した場所から80メートルしか移動していない
ということを式をたてるときに利用する。
加速度は、人のそれと、板のそれを、運動方程式に基づいて算出する。
それでは、この事実を踏まえて、人が右端まで移動する。
人の歩く距離の全体の価を算出する。
人の重さと、板の重さで作り出す重心の位置が、最初に求めた重心の
位置と同じであることを利用して、式を立てる。
人が左端から、一定の質量をもった玉を一定の速度で投げる。
この時に、必要なエネルギー。
人と板が一体で、ある速度で移動する。
その時の、玉の運動量と、人と板の運動量が変化しないことを利用する。
玉、人、板の運動エネルギーの総量を計算して、終わり。

例題18
ロケットから、小さな石ころを、一つ一つ飛ばしていくこと。
その反作用によりロケットを推進させるという問題。
小さな石が一つ外部に出ていったロケットの質量と、質量が変化したときの
ロケットの速度を掛け合わせることで、小石を一つ失ったロケットの
運動量は算出される。
では、そのロケットから飛び出した一つの小石の運動量はどうやって
計算されるのか?
飛び出た小石がもつ速度と、小石が飛び出る前のロケットの速度には
一定の速度差があることを利用する。
これを利用する。
N個の小石を放出したロケットの運動量→N+1個の小石を放出したロケットの
運動量+N+1個目の小石がもつ運動量
これは、どこまでも等しいということを利用する。
等差数列の和の公式と、積分の計算式を利用して、どんどん小石を放出した
時のロケットの「最終速度」を求める。
対数で出された「最終速度」の、「真数」をながめる。
「真数」の大きさを、変えていくと、「最終速度」が変化することを
立証する。
つまり、小石をすべて放出した空っぽのロケットの質量と、
小石を一つも放出していない「満タン」のロケットの質量の比が
ポイントになる。